相続税申告を税理士に任せるメリット
わざわざ高い報酬を払ってまで、相続税申告を税理士に任せるメリットはあるのでしょうか?今回の記事では、相続税申告を税理士に任せるメリットを5つお伝えします。
目次
メリット①:相続税申告に要する労力や時間を削減できる
相続税申告では、相続税申告書をはじめとして膨大な書類を準備する必要があります。書類の量が多いだけでなく、作成するのに専門的な知識が必要となる点も厄介です。そのため、税務や法務の専門家でない一般の人にとっては、膨大な労力や時間がかかります。
そもそも相続では、相続税申告以外にも、遺産分割協議や相続登記などの手続きをこなす必要があります。そのため、相続税申告にばかり労力を費やすと、他の相続手続きに手をつけられなくなります。場合によっては、期限内(被相続人が死亡した事実を認知した日の翌日から10か月以内)に相続税申告を行えないこともあります。
一方で税理士に依頼すれば、相続税申告の手続きを丸投げすることができます。相続税申告に要する労力や時間の大幅な削減につながり、他の相続手続きやご自身の仕事に集中できるでしょう。
メリット②:節税対策を行い、納税額を抑えることが可能
相続税申告に際しては、小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減などの手法により、納税する相続税の金額を少なくできます。しかし素人がこうした節税対策をすべて網羅的に行うのは困難であり、結果的に多めに税金を支払う結果となりがちです。
一方で税理士は税金のプロであるため、相続税申告で使える節税対策を熟知しています。相続税申告に精通した税理士に依頼すれば、あらゆる節税対策を駆使することで、ご自身で納税する場合よりも大幅に納税額を抑えられるでしょう。
メリット③:適切な納税によりペナルティを回避できる
不動産や非上場株式を相続する場合、その価値を正確に算定した上で、相続税の金額を計算する必要があります。しかし不動産や非上場株式の価額算定は非常に複雑であるため、税理士や不動産鑑定士などの専門家でない限り、正確に価額を算定することは困難です。
下手にご自身で価額を算定すると、財産の価額を適切に算定できず、結果的に適正な納税額とならない可能性があります。多い場合はご自身が損するだけですが、納税額が少ないと後々になってペナルティとして追加の税金を課税されてしまいます。
税務のプロである税理士に依頼すれば、不動産などの適性価額を算定してくれるため、後々のペナルティを回避できます。
メリット④:税務調査にも対応してくれる
前項でご紹介したメリットに関係しますが、税理士に依頼しておけば税務調査にも対応してもらえます。
相続税申告を行った方の約2割は、正しい金額を納税したかを確認する目的で、税務署から「税務調査」を受ける傾向にあります。税務署とのやりとりや必要な書類の準備などを税理士がすべて対応してくれるため、慣れない税務調査に苦労する心配はありません。
また税務のプロである税理士が対応することで、ご自身で対応する場合よりも、問題点を追求されたりペナルティを受けるリスクも軽減できます。
メリット⑤:他の士業を紹介してもらえる
前述したとおり相続では、遺産分割協議や相続登記などの手続きも必要であるため、それぞれの手続きに対応した士業の力も必要となります。たとえば遺産分割協議では弁護士、相続登記では司法書士の助力を要します。
税理士はこうした士業の人たちとも濃いつながりを持っているため、税理士に相続税申告を依頼しておけば、状況に応じて他の士業をスムーズに紹介してもらえます。ご自身で毎回士業の人を探す必要もないため、より円滑に相続の手続きを進められるでしょう。
まとめ
今回ご紹介したとおり、相続税申告を税理士に相談するとあらゆる場面でメリットを得られます。相続税申告は手続きが複雑かつ膨大ですので、数十万円〜数百万円の費用が取られるデメリットを踏まえても、税理士の力を借りるのがオススメです。